オランウータンとボルネオの森、2021年5月21日オープン。
新施設の床面積約1,300平方メートル、旧施設の3倍
撮影:5/23日、午前11時、気温23度
壁にオランウータンの絵が描かれています。Great Ape Bornean Orangutan(ヒト科・ボルネオ・オランウータン)
案内に沿って道をゆきます。
オランウータンとボルネオの森、入り口
ドアを入ってゆきます。熱帯雨林のような暖かさが・・・
森エリア:ボルネオ島の植物の再現、地面はウッドチップを敷き詰められています。
森エリアには熱帯植物があちらこちらにあります。
ボルネオ島のフェモラリス・ツヤクワガタ? オブジェでした(汗)
屋内展示場:屋内展示場は約200平方メートルと100平方メートルの大小3面あり、オランウータンが利用可能な空間の高さは旧施設の約2倍となる最高8mあります。
林床のエリア:木に横棒、丸い座る椅子、天井から紐やロープが垂れ下がっていてオランウータンの運動・休息・遊び場になっています。
林床のエリア:横棒に熱帯にありそうな大きな果実のような遊具もあります。
林冠のエリア:乾燥木を組んで林冠を再現しています。
スウェイのエリア:樹上生活のオランウータンの行動と運動に適した広い空間と仕掛けが設置されています。
レイト(おす)4歳とレンボー(めす)26歳、スウェイのエリアの上から下を見ています。
レイト(おす):まだまだ新施設に慣れていないのか同じ場所にずっと居ました。
レンボー(めす)、真上を見上げるような場所、柵に手を掛け掴まっていました。
ボルネオオランウータン、学名:Pongo Pygmaeus、生息地:インドネシア・マレーシア・ボルネオ島、顔型:丸型、体毛と同じ色のヒゲ、体毛:短め濃い赤褐色、フランジ:大きめ、平均寿命:50~60歳
スマトラオランウータン、学名:Pongo abelii、生息地:インドネシア・スマトラ島、顔型:縦長、明るい淡黄色にヒゲ、体型:やや長め、淡い茶褐色、フランジ:小さめ、平均寿命:50~60歳
フランジとは:オランウータンのオスは成長すると顔の頬に「フランジ」と呼ばれる大きなヒダが現れます。フランジの大きさは他のオスを威嚇、メスへのアピールになる強いオスの象徴、また喉の袋を膨らませ「ロングコール」と言う叫び声を出し他のオスをけん制、メスへアピールもします。
オランウータンに一日:生涯を樹上で暮らし1日は日の出から餌探しで移動し採食、昼に2~3時間休憩。日暮になると木の枝や葉を使ったベットを毎回作り眠ります。
オランウータンとは、哺乳類霊長目ヒト科オランウータン属、樹上性の哺乳類では最大。ヒト科に分類される大型類人猿で東南アジアに生息。地面に降りることなく樹上で暮らします。また単独性で群れを作らず繁殖期以外一人で暮らします。
子育て:オランウータンの子育ては母親のみで行い、7、8才頃まで親子で暮らします。その期間は人の次に長いと言われ、愛情深さと高い知能と思慮(しりょ)深さを持っています。
ボルネオ島とは、インドネシア・マレーシア・ブルネイ3ヶ国の領土。面積は725,500km2で日本の国土の約1.9倍の大きさである。世界の島の中では、グリーンランド島、ニューギニア島に次ぐ面積第3位の島。インドネシア語で「カリマンタン島」と呼ばれています。ボルネオ島では多種多様の植物が一度に花や実を付ける「一斉開花・結実」時期があり、その後数年間・果実がならない時期があり、そのためオランウータンは「一斉開花・結実」の時に”食いだめ”をして脂肪を蓄え繁殖・子育てに備えています。
ボルネオ島の気候と動植物、熱帯雨林気候:平均気温は年間25~30度、湿度70~80%、年間降水量は3.000~4.000mm(日本1.700mm、世界平均880mm)、豊富な雨と赤道直下に日光で世界でも稀な多種多様性を生み出しています 。ボルネオ島の北東部・サバ州州を全長560kmの大河キナバタンガン川があり、豊かな森や動植物を守っています。下流域の低地林やマングローブ湿地は動植物に最適な環境で、オランウータン・テングザル・アジアゾウ・スマトラサイ、多様な鳥類・昆虫が生息し、保全するため2008年にラムサール条約に登録されました。
森は立体構造、ボルネオ島全域の森林区域は樹高30~60mの立体構造(林床の5層構造)。また樹高70m「突出木(巨木):フタバガキ科の木々」もあり、根っこは「板根(ばんこん)」と呼ばれる三脚のような根があり養分が少ないため横へ横へと広がっていった。
生命の宝庫、ボルネオ島、世界でも稀に見る生物多様性の宝庫。280種以上の哺乳類、680種の鳥類、数え切れない昆虫、1万5千種類以上の植物、地球0.1%に満たないこの地に生物種の「5%」が、日光や土壌の栄養を求める生存競争が繰り広げられ、共存・共生が行われています。
オランウータンとボルネオの森・案内図、森エリア、林床のエリア、林冠のエリア、スウェイのエリア、バックヤード:健康管理、体重・体温測定など。屋外エリア:5~10月、天気の良い日は、植物の生い茂る屋外で過ごします。
ボルネオの森構造、1、採光窓:紫外線を多く透過する。2、雨:熱帯雨林の環境に近いように人口降雨装置があります。3、断熱:厚い壁と断熱材で魔法瓶のような構造で最適温度に。4、柱:支柱を木々の幹を表現。5、地面:ピールチップを敷き詰め柔らかいクッションになっています。